2012年11月27日

HyperDeck Shuttle2がApple ProRes 422 (HQ) 記録に対応

Blackmagic Design HyperDeck Shuttle2

公開されたソフトウェア アップデートを適用することにより「Apple ProRes 422 (HQ)」での記録が可能になりました。元々は10-bit 非圧縮のみ、圧縮コーデックとしてまずオープンなコーデックであるDNxHDに対応し、てっきりProRes 422には対応させるつもりがないかと思わせつつの追加。

KiPro、Atomos Ninja等の競合する外部レコーダー製品と比較した場合、やはりまずは「圧倒的な価格の安さ」が売りとなりますが、業務機を謳っている以上「安い = まともに使えない」では許されない部分もあります。そこが実際のところどうなのか、気になるところです。

2012年11月23日

Paralles Desktopを使って仮想Windows8 Pro 環境を作成

Paralles Desktop for Mac 8

以前から興味があったWindows8ですが、わざわざPCを購入するほどの興味ではなく、ほんのちょっと触ってみたい程度でした。それではおまけ程度にMacに入れてみてはどうかと、Bootcampや仮想化アプリケーション VMware FusionParalles Desktop 等を検討した結果、「Paralles Desktop」を購入。

仮想化というとどうも無理矢理感があり、動作がそんなに速くないイメージでしたが、Paralles Desktopは非常に快適です。「これがしたい」といった理由も無くWindows8を導入した為、何をしている訳でもないのですがサクサク動いています。特にMacBook ProのTrackpadとWindows8の新しいインターフェイスの相性は良いように思えます。

MacBook Pro Mid 2012 Retina with Windows 8 Pro 64-bit

2012年11月21日

Inter BEE 2012 私的メモいくつか

各ブース

もう5日も経ってしまいますが、Inter BEE 2012 最終日に行ってきました。朝10時半頃に到着し、閉幕の17時まで各ブースを回りました。各ブースで気になったものについて、ごくごく私的なメモとして書きます。

ソニーさん

XDCAM Station AVCコーデックオプション

従来XDCAMはMPEG-2 Long GOPを採用していましたが、XDCAM Stationの新製品「XDS-PD2000」に「AVCコーデックオプション XDBK-106」を導入することにより、パナソニックさんのH.264/MPEG-4 コーデックである「AVC-Intra 100/50」での記録が可能になります。ただ、AVC-Intraという名称は使えないのか、デモ機での表示上はAVC-I 100は「422 I」、AVC-I 50は「420 I」となっていました。

コーデックの選択肢が増えるのは面白いことだとは思います。ただ、XDCAMの仕様上、MXF構造のClipフォルダ内にもともと想定されていたコーデック以外のデータを入れることができないため、対応として「UserData」という要は“何でも入れられます”フォルダにAVC-I コーデックのデータは入るようにしているそうです。XDCAM Station上で取り扱う場合には、通常のMPEG-2 データはClipフォルダ、AVC-I データはUserDataフォルダと、階層を行き来する必要があります。そもそも他社製コーデックですし、かなり無理矢理感が漂っています。これには計り知れない“事情”があるようですが、そこにはあまり触れられません(笑)。

また、今後のXDCAMはどこかでやはりFull HD以上、2Kや4Kに対応せざるを得ない時が来ます。先日発表された新型CineAlta PMW-F5/F55と同時に収録用の新コーデック「XAVC」も発表され、このコーデックなのかさらに別の新コーデックなのかは分かりませんが、Full HD以上を扱うため、XDCAMがMPEG-2から脱する時が来ることが予想されます。今回のAVCコーデックオプションと2K/4Kは直接関係ありませんが、他コーデックを良くも悪くも受け容れたことにより、XDCAMが先へ進んでいく上での大きな分岐点になったのではないかと感じました。考えが飛躍し過ぎかも知れませんが。

パナソニックさん

AVC-Ultra 各用途

AVC-Ultra ファミリー

昨年のInter BEE前に発表されたAVC-Ultra。発表時にはマスタリング品質からオフライン用まで、用途別に幅広い種類を用意しているという紹介のみでしたが、今年は「ビットレートは検討中」としながらも、かなり具体的な情報が公開されていました。4Kにまで対応する「class 4:4:4」から、800kbps〜3.5Mbpsという低ビットレートの「Proxy」まで、棲み分けがなされています。

Apple ProRes 422やDNxHDといったコーデックと同じく、高画質から低画質までカバーしていますが、この2つのコーデックはノンリニア編集アプリケーションにくっついており、そうではないAVC-Ultraがいかに普及していくか、今後の展開が楽しみです。制作ワークフローの提案のひとつとして、AVC-ProxyをAvid Media Composerで用いた、オフライン用プラグインの紹介もされていました。

さくら映機さん

Prunus Zero

Prunus Zero

今回のInter BEEでなぜか最も驚いたのがさくら映機さんのブースで、まず目についたのは見たことのないインターフェイスのPrunusでした。現行の最新バージョンであるNCシリーズとも明らかに違い、見ると「Prunus Zero」の文字。昨年の展示で「高機能 Prunus」という仮の名称で出展されていたものの正式版のようです。これまでのPrunusが主にオフライン用途向けだったのに対し、クロマキー合成や3Dといったオンライン用途も意識、NCシリーズとは別物です。NCシリーズで可能であったAVC-IやXDCAM、GFCAMでのキャプチャーコーデックにAVCHDが加わったりもしています。

デモを見せていただきましたが、クロマキー合成はレンダリング不要ですぐにプレビュー可能で、ざっくりと指定して抜き、細かい数値の設定も可能だそうです。プロセッサはXeon 8-core × 2で16-core、かなりのハイスペックマシンです。実際に触っていないので細かくは判りませんが、見た目から使い勝手も変わっているようで、ニッチなノンリニア編集システムですが徐々に進化していっています。

Prunus Zeroは2013年3月か4月ぐらいに発売予定。さらにいただいた製品比較表には「NCexp 2」という表記もあり、これはNCシリーズの新バージョンなのか、よく判りませんでした。以前のPrunusがバージョン2でNCシリーズになってからバージョン3となったはずで、2なのか3なのかちょっとややこしいです(笑)。

Blackmagic Designさん

Blackmagic Cinema Camera

気になっていたBlackmagic Cinema Cameraのデモ機が3台置いてあり、触ることができました。基本的にメニューがタッチ操作で使いづらいかと思いきや、メニューが限られているため、そうでもないようにも感じました。形としては無駄が無く魅力的です。ちょっと欲しくなりました。

HyperDeckはInter BEE前にApple ProRes 422(HQ)への対応が発表され、非圧縮、DNxHDに加えて記録コーデックが3つから選択可能になりました。ライセンス料が高いと言われるProResをあえて避け、オープンなコーデックを扱うことによって価格を抑えていると訊いていましたが、AJA KiProやAtmos Ninjaといった競合製品に対抗する為に追加したのでしょうか。Final Cut Proユーザーには歓迎されそうです。

HyperDeck Shuttleと共に置かれていたMacBook Proには、Seagate GoFlex Thunderbolt Adapterが接続されていました。

2012年11月5日

MacBook Pro Mid 2009をシステムドライブをSSDに換装

Crucial m4 256GB SSDとHitachi 320GB HDD

MacBook Pro Retina Mid 2012購入前にメインで使用していたMacBook Pro Mid 2009のシステムドライブをSSDに換装してみました。使用したのは以前から所有していたCrucial m4 256GB SSD

MacBook Pro Mid 2009を開けたところ

MacBook Proを開けたのは以前メモリを4GBから8GBに換装して以来でしたが、意外とホコリは溜まっていませんでした。

裏蓋を開けてドライブを取り外すには精密ドライバーと「T6」という星型のドライバーを使用します。あまり調子がよくないため、光学ドライブもそのうちSSDに交換しようかと思っています。

Crucial m4 256GB SSDに換装

内蔵されていたのはHitachi製 320GB HDDで、取り外した後にはSeagate FreeAgent GoFlex FireWire800 Adapterを使用してFireWire800で接続、まずはそこからOSをブートして、新たに内蔵したCrucial m4 256GB SSDに対してシステムのコピーを行いました。約1時間で完了。

Hitachi 320GB HDDをFireWire800で接続

謎なのはディスクユーティリティ上に「Seagate」と表示されたこと。間違いなくHitachiさんのHDDなのですが(笑)。

なぜかディスクユーティリティ上でSeagateと表示

換装前と後とで起動にかかる時間を測ってみました。換装前のHDDでは約1分12秒、換装後のSSDでは初回が約57秒、2回目が約53秒と、劇的に速くなったという訳では決してないですが、確かに速くはなっています。